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シーリング工事の役割について

現場ブログ 2024.10.22 (Tue) 更新

シーリング工事の役割について

シーリング工事の役割

シーリング工事は建物の接合部や隙間にシーリング材(コーキング材)を使用して、以下のような役割を果たします

  1. 防水
    建物の外壁や窓枠、屋根の接合部分は、構造上どうしても隙間が生じる箇所です。これらの隙間から雨水が侵入すると、建物内部に雨漏りが発生したり、外壁の内部が湿気でダメージを受ける原因となります。シーリング材を隙間に充填することで、雨水の浸入を防ぐ「防水」の役割を果たします。

  2. 気密性の向上
    シーリング材は防水性だけでなく、気密性も確保するのに役立ちます。窓や扉の周囲にシーリングを施すことで、外気の侵入や室内の空気の流出を防ぎ、冷暖房の効率を高めます。これにより、室内の温度が安定し、省エネルギー効果が期待できます。

  3. 外壁の動きへの対応
    建物は気温変化や振動、地震などによってわずかに動きます。この動きに伴って、外壁の接合部も伸縮しますが、シーリング材の柔軟性がその動きに追従することで、外壁の亀裂や損傷を防ぎます。特に、サイディングボードの目地(ボード間の隙間)にシーリングを施すことで、ボードの動きに対応し、外壁全体の耐久性を保つことができます。

シーリング材の種類

シーリング材にはさまざまな種類があり、使用する場所や目的に応じて選択します。主なシーリング材の種類は以下の通りです

  1. ウレタン系
    ウレタン系シーリング材は柔軟性が高く、サイディングボードの目地などに使用されることが多いです。しかし、紫外線に弱く、耐候性が低いため、日光の当たる場所には適さない場合があります。

  2. シリコン系
    シリコン系シーリング材は耐候性が非常に高く、日光や雨にさらされる場所に適しています。窓枠や浴室などの水回りに使われることが多いですが、塗装ができないため、外壁塗装と併用する際には適さない場合もあります。

  3. 変成シリコン系
    変成シリコン系シーリング材は、シリコン系とウレタン系の両方の特長を兼ね備えています。耐候性が高く、塗装も可能なため、外壁やサイディングの目地に広く使用されています。

  4. アクリル系・ブチル系
    これらのシーリング材は、あまり一般的ではありませんが、特定の用途に使用されることがあります。アクリル系は耐水性が低いため、内装向けとして使われることが多く、ブチル系は屋根材の接合部分などに用いられます。

シーリング工事のプロセス

シーリング工事は以下の手順で進められます

  1. 既存のシーリング材の撤去
    劣化したシーリング材を専用のカッターなどで取り除きます。この作業を「カット」または「撤去」と呼びます。

  2. プライマーの塗布
    新しいシーリング材を密着させるために、接合部に「プライマー」という下地材を塗ります。これにより、シーリング材がしっかりと密着し、防水性が向上します。

  3. 新しいシーリング材の充填
    接合部にシーリング材を充填します。シーリングガンという専用の道具を使って、隙間を埋めるように丁寧に施工します。

  4. 仕上げ(ヘラ押え)
    シーリング材を充填した後、ヘラを使って表面を整えます。これを「ヘラ押え」と呼び、表面を滑らかにすることで見た目を良くし、隙間のない均一な仕上がりにします。

シーリング工事のタイミング

シーリング材は経年劣化によって硬化したり、ひび割れが発生します。一般的には10年程度が交換の目安とされますが、建物の状態や環境によっては早めに補修が必要になることもあります。以下のような兆候が見られたら、シーリング工事を検討するタイミングです

  • シーリング材が硬くなっている
  • ひび割れや剥がれが見られる
  • 変色している
  • 隙間が広がっている

これらの兆候を見逃さず、定期的にメンテナンスを行うことで、建物の防水性を保ち、長寿命化を図ることができます。

 

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